与党“クアト党”改名、党員投票開始

党員に表示された新たな党旗

 17日、与党クアト党公式ホームページ上にて、党員のみが投票できる投票フォームが設置された。クアト党の改名に対する党員の賛否を問う形となっている。改名先の名前は“インドネシア人民党”(partai rakyat indonesia)となることが初めて公表され、同時に党旗・党章も新案が出された。現在の党旗・党章には改名前の党名が記されているため、変更の必要に迫られた。新たな党旗・党章に刻まれた“semurak”という文字は“全ては国民の為に”(semua untuk rakyat)の略であるとしている。このフレーズはアブド・ソイセノ首相とその派閥が多用するモットーに近いもので。今回の変更は更にアブド・ソイセノ色を強める象徴であろうと推測される。

 党員には「健全で志高い親愛なる党員への党からの重要なお知らせ」という件名のお知らせメールが届いた。

 これは今月末の26日0時までという極めて短期間の投票期間となる。多くの専門家は「恐らく改名は実現するだろう」との見解を示している。政治部のグダッキラ・ジェスタ記者(gudakila jyestha)は「“職能団体”(golongan karya、名前を変えながら長期間与党を維持し続けるクアト党を指す用語)の党員は常に局長(党首)や党中央の方針にとても忠実な傾向があります。アブド・ソイセノ局長が党内の意見を固め、党内から大きな反対の声が無いとあれば、今回の改名動議は投票するまでもなく実現するでしょう」と分析する。

 現在のクアト党(インドネシア民族パンチャシラ国家主義人民党)は2021年に前進共和党からアブド・ソイセノ首相主導で改名するも、「党名が長すぎる」、「党名が二つあることは混乱を招く」との批判が多かった。そのため、今年に入ってすぐの幹部会にて短縮した党名に改名することが決議された。

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